大会企画シンポジウム

(敬称略)

REBTとコーチング心理学


企画・司会(指定討論者)

文教大学人間科学部教授 本学会理事 吉田 悟


シンポジスト

関西医科大学医学部教授 西垣 悦代

東北大学大学院医学系研究科博士課程 木内 敬太

北里大学大学院医療系研究科博士課程 荒木 光


大会長の挨拶で述べたように、本シンポジウムをきっかけに、REBTが治療や予防だけでなく、日常生活でより活用・普及するにはどうしたらよいか?について、会員各位が考え、相互論議を活性化することを目指し、本企画を設定しました。

 

21世紀になる頃から、英国を中心に欧州において、臨床心理学やカウンセリング心理学とは異なる独自の実践として、コーチング心理学が急速に発展してきました。コーチング心理学は、「すでに評価が確定した成人と子どもに関する心理学的アプローチに基づいて、私生活と仕事の領域におけるウェルビーイングと成果を向上することを目的とする」と定義されています。そして、コーチング心理学の実践において、認知行動アプローチと解決志向アプローチが2大潮流となっています。

本シンポジウムでは、まず、コーチング及びコーチング心理学に精通しておられる西垣悦代教授に、コーチングとコーチング心理学の異同、コーチングの歴史、コーチング心理学の動向について概説いただきます。おそらく、コーチング心理学における認知行動アプローチの位置づけ、特にREBTの位置づけ、さらには認知行動アプローチやREBTの長所・短所などについても、お話いただけるものと思います。

第2に、実践の2大潮流のうち、解決志向アプローチについて、木内敬太先生に実践事例に沿って、お話いただきます。木内先生は、REBTや認知行動療法に精通しておられるので、その対比を踏まえたお話をしていただけるものと思います。

3に、認知行動療法、特にREBTの立場から、荒木光先生に事例に沿って、お話をいただきます。荒木先生は、REBTに基づく短期研修で修士論文を書かれ、REBTを研修化することに精通していますし、学校や企業での研修経験が豊富です。

 

 本シンポジウムをきっかけとして、日常生活でよりREBTを活用・普及するにはどうしたらよいかについて、皆様が改めて振り返る機会となれば、幸いです。

(吉田悟)